企業活動と環境は切り離せない。規制は厳しくなり、対応に要する資金や努力は小さくない。だが産業的視点に立てば、リスクであると同時にチャンスでもある。環境は多様なキーワードで語られ、概念も幅広い。グローバル性と地域性を併せ持つ分野だ。つまり地域に根ざした中小企業にとっては、世界に乗り出すチャンスでもある。新しい概念で異業種が協力し、新技術や新製品が生み出されている。佐賀県内で環境分野をリードする企業や研究機関に現状と将来像を聞いた。
佐賀県窯業技術センター所長 勝木宏昭氏
日本建設技術社長 原裕氏
森鉄工社長 森孝一氏
戸上電機製作所環境事業部部長 堤俊樹氏
司会 日刊工業新聞社西部支社長 松本亮一
- 佐賀県窯業技術センター所長 勝木宏昭氏
本業から新分野へ
―まず自己紹介を兼ねて現在の活動状況をお教え下さい。
森 当社は1922年設立の油圧プレス機メーカー。肥料や農機具販売、電機メーカーの下請けなどをやっていた。オイルショックによる受注量激減をきっかけに約38年前にプレス機開発を始め、今はプレス機専業となった。苦しかったがメーカーになって良かった。81年にホンダ系列の会社の副社長から、欧州の特殊プレス、ファインブランキングプレスの国産化の提案を受けて取り組んだ。今では主力事業となり、その売り上げの8割を自動車関連が占める。
環境分野の取り組みは金属加工で発生する金属切粉を再利用のため圧縮して固形化したのが始まり(特に鋳物関係)。その後ベアリングメーカーからの要請で、熱処理後の研磨工程で発生するスラッジを逆有償でトン当たり2-3万円の処理費を払って処理していたが、今では有価物だ。トヨタ自動車ともエンジンシリンダーのホーニングのスラッジを固めて再利用する装置を共同開発した。
堤 当社は25年に設立し、電力、石油メーカー、化学工場向けの高圧開閉器、制御盤、マグネットスイッチの3事業が屋台骨だ。主力は高圧開閉器でニッチな部分。全国の電力会社に納入し、インフラ分野で事業をなしてきた。95年前後から以降は電力自由化の流れもあり、またバブル以降は電力需要の伸び悩みもあって、電力会社からの発注量も減少した。当社においても新たな事業を探すことが急務となり、98年に製造したノリ製造に使う水処理装置が環境事業のきっかけだ。02年からは畜産排せつ物に関する法律が施行され、処理管理義務化を受けて参入。今では畜産が環境事業部の主力分野だ。
応用範囲を広げるために産廃業者や食品工場の排水処理も積極的に手がける。排水処理は工場にとって利益を生まず、金を捨てているようなもの。なんとか有効活用するため中水として再利用する。顧客の産廃業者では、処理水を中水として約50%再利用している。
もともと当社は電機メーカーであり、スマートグリッド分野では配電網から需要家との電力のやりとりの分野のスマート化にも取り組みたい。日本の電力会社は海外と比べ配電網が高度だ。そのため海外と日本のスマートグリッドでは取り組みが多少違ってくる。国内は蓄える部分が進み、海外向けは配電、電気設備、発電の部分が先行するだろう。当社も海外事業に期待している。
原 53年に父が創業し、62年に法人化した。もともと建設業で、さく井工事から地質調査へと拡大し、地すべり対策など特殊土木を主体にしていた。私が社長になって10年足らずだが、01年ごろから景気が悪くなり苦労してきた。90年ごろから21世紀は環境の時代と言われていたので、環境分野に取り組むとともに、最近は一般土木にも事業を広げた。
95年には新エネルギー・産業技術総合開発機構(NEDO)と共同で、年間200万t廃棄される廃ガラスを再利用した、独立間隙(かんげき)構造を持つ軽量盛り土材の開発を始めた。200万tのうち50万tは再利用されるが、150万tを再資源化する材料と工法の開発を目指した。最初にできたポーラス状の高吸水性の材料「ミラクルソル」が、今当社で一番売れている製品だ。翌年に水をまったく吸わない軽量盛り土材も開発した。ガラス廃材の再資源化は全国初で、後発企業もあるが品質はもとより新しい材料と工法の研究開発で先行している。
勝木 佐賀県窯業技術センターは28年に設立された県の試験・研究機関だ。陶磁器産業の育成・支援と先端技術の県内への移転などを業務としている。84年からはファインセラミックス部門を設立。現在は研究員16人で、陶磁器部門とファインセラミックス部門で約2対1の比率である。
県内の陶磁器産業は低迷し、90年から約20年間下がり続けている。ライフスタイルが変わり、焼き物を使わずに食事できるようになったことと、安い輸入品が要因だ。また産地周辺に自動車部品、半導体ウエハーなど最先端産業が進出し、陶磁器産業を支える技術者や職人の確保が難しい。
当センターで開発した酸化チタン光触媒は現在県内9社で生産中で、防汚、消臭に有効だ。県内企業の全国でシェアは数%だが、佐賀県の酸化チタンは活性が高く、溶液は中性でさまざまなものに塗布できるメリットがある。国内外でのマーケットは拡大している。
経済情勢で中国から焼き物が輸入されるのは仕方がない。そのため中国製品に無い特性やコスト削減をやる必要がある。例えば食器の比重をもっと軽くして、壊れにくくする。比重を2割下げて強度を維持させる。日本航空のビジネスクラスの機内食用に、いくつか入っている。また学校給食や外食、ホテルなどで食器を洗う水や洗剤を少なくする皿などニーズがある。ファインセラミックスの新技術やアイデアを入れ込んで、既存の焼き物を高付加価値化しようと取り組んでいる。
―比重を下げるには粘土を変えるのですか。
勝木 陶土組織に気泡を入れて軽くする。まだテストだが1150-1200度Cくらいまでは開発が進んでいる。今後は1000度Cに近づける。低温で焼くと強度が足りなくなるが、陶土に添加物を入れて化学反応起こし強くする。他地域でも使えるようになれば知的財産となる。
- 日本建設技術社長 原裕氏
進む研究開発
―環境分野の取り組みを聞かせて下さい。
堤 企業としての取り組みと環境事業部としての取り組みの両面がある。企業として地域環境を守ることが大きな課題。製造業として第一義的に公害を出さないこと。製品分野ではスマートグリッド関連など、強みのある分野で発展の見込めるインフラ関連に積極的に取り組んでいく。
環境事業部としては畜産と工場の排水処理に取り組んでいる。日本の産業廃棄物の半数を占める汚泥の減容化を念頭に製品開発している。「イーバブル」という、オゾンと微細気泡を組みあわせた装置を使う。脱色、殺菌、化学的酸素要求量(COD)除去など生物処理では難しい部分を処理する。
現在は高速道路のサービスエリア(SA)の中水を処理する製品「T-eQピュア」を開発中。SAでは中水利用が多く、においと色の問題がある。機械的に中水を処理して水質を改善し、利用者の快適性を高める。
原 ここ10年間は国、県、大学の研究開発費で新しい材料を開発し、材料製造方法のノウハウを確立した。開発した材料を斜面緑化、屋上緑化の保水材として工法提案している。水質浄化分野では河川、ダム湖、湖沼、海域で行っている。有明海の底泥改善に向け新しい材料を作り、鹿島市での実証試験がこの3月に終了し、良い結果が報告できた。
材料開発、製造装置開発、工法など26件の特許を持つ。地方でも実力を示すことで、金融機関の信用性も高くなる。建設業は厳しい状況だが、環境に取り組む姿勢を情報発信することで国内外から評価される。水産業者と養殖魚の濾過材として研究し、11カ国にミラクルソルを輸出している。中国でも水質浄化での大プロジェクトの声がかかっている。きちんとやれば海外からもオファーが来る。ミラクルソルは脱臭材として販促用にもしている。建設業者でも自社の材料で一般の人が使えるものを作って名前を覚えてもらう。
―廃ガラスの処理量はどれくらいですか。
原 150万tのうち、当社では年間3000tしか使用できない。廃ガラスには板硝子や車用、空ビンなど、まだかなり量はある。最終処分場で処分されるが、最終処分場建設は難しい状況にあるので、廃資源を再資源化して未来材料を造っていく。
森 09年4月から世界に先駆けて、日本鍛圧機械工業会で「MFエコマシン認証制度」を作った。プレス機メーカーがまず自分たちでエコに取り組もうと推進している。現在19社31製品121機種を認定した。00年比で油使用量低減、コンパクト化、消費電力削減、有害物質低減などを評価し認証する。
お客さんにとっても海外は日本より厳しい。海外ではモーター規制ができている。米国やカナダにはハイブリッドモーターしか輸出できず、国内モーターメーカーは販売できなくなっている。中国は省エネ型モーターを使わなければ輸入を許可してくれない。海外から機械を持ってきてCO2を増やすなということだ。世界的に機械に対しての省エネが厳しくなっている。逆に大きなビジネスチャンスかもしれない。
プレス機にはたくさんモーターを使っているので、国からプレス加工会社へも省エネしなさいと要請があった。3年前の戦略的基盤技術高度化支援事業(サポイン)では、省エネの意味も含めて機械を小型・軽量化し、大型のトランスファープレスにかわる多軸プレスを社内で開発、実証した。これまでトライをしながら着実に納入実績を伸ばしている。
従来機に比べてスペースが15分の1、重量は20分の1となった。縦型トランスファーのような動きの中で、数工程をタイミングをずらしてワンショットでプレス加工する。省スペースで、1000tプレスが200tでできる。一台当りの生産量は落ちるが、生産が分散される中でのタイムリーな設備として、価格的にも大型トランスファープレスの10分の1近い投資で済む。
勝木 10年度は陶磁器・ファインセラミックス部門は13テーマを研究中だ。テーマは1年前から企業・団体に事前調査して決める。当センターは地域に開かれた「県内中小企業の研究室」としての大きな使命があるので、中小企業では研究が困難な基礎研究、応用研究など公的機関で先取り研究してほしいという要望が増えた。環境やエネルギーをキーワードにした新技術・新商品の開発支援の要望も増えている。7テーマが環境関連で、うち3テーマが陶磁器、4テーマがファインセラミックス関係だ。
陶磁器は約1300度Cの高い温度で焼くため、環境問題として二酸化炭素(CO2)を出さない焼き方ができないかが課題である。焼く温度を100-200度C下げれば、大幅な燃料とCO2削減になり、製造者、使用者にメリットがある。
- 森鉄工社長 森孝一氏
次のニーズとらえる
―日本建設技術では間伐材を使った工法を開発したとか。
原 軟弱地盤補強改良工法「ラフト&パイル工法」だ。セメントのかわりに間伐材を敷き詰める工法だ。軟弱地盤では堤防や道路が沈下するため、セメントを地下で土と混合し、柱を作った上に盛り土を行う。だが海岸沿いでは地下水として海水が浸透し、海水中の塩化マグネシウムの影響で固化処理土のカルシウムイオンが溶出し劣化し、耐久性が落ちる研究成果が学会で発表されている。そこで耐久性があり廃棄物として処理される間伐材に目を付けた。耐用性実験では石灰が約26年間、セメントでも約50年間だが、間伐材は地下水以下にすることで約100-600年の耐用年数を生む。
森林は間伐をすることにより日光がよく当たり、CO2をより吸収する。間伐した木材を建設・建築業が大量消費すれば、林業の再生に繋り、林業と建設業の混業体制ができる。建設が補えば林業も新産業として生まれ変わるという発想で、6年前から佐賀大学と研究し、特許化した。間伐材は地下水以下では腐らず、CO2を何百年も固定化できる。
近く補助金を受け、間伐材を使った「ラフト&パイル工法」の実証試験を行う。12月には見学会も開き、県内外の建設業者やコンサルタントに声をかけている。軟弱地盤は各県に数カ所ずつあり、佐賀発の工法として普及させたい。実用化すれば1社で独占せず、協会をつくって技術的ノウハウを覚えてもらう。発注に応じて構造物を造る体制を作りたい。
―協会はどんな段階にありますか。
原 実証実験には結構資金がかかる。運よく研究費の助成を受けたので一気にやっていきたい。これまで林野庁や国土交通省に、補助金を出してもらうために説明に行った。国からの事業費はまだついていないが、良い工法だとわかれば、予算は国から下りるだろう。実証試験で実績をつくり、情報を発信したい。
―間伐材が腐らないということはCO2の固定化ができるわけですね。
原 何百年も固定化できる。温暖化が進むと見られるなかで、うまく間伐し新しい木を植えなければいけない。森林を再生することは林業にとってもいいのではないか。
―廃ガラス利用や水質浄化も事業の中心にないそうですね。
原 廃ガラスから作るミラクルソルは2週間くらいで微生物が自然に多孔質に住み着く。和歌山県の梅干しメーカー3基では、ミラクルソルで赤い排水を透明に処理している。そこは独特の微生物と抱き合わせで入れている。通常は天然の微生物が浄化作用を持っているため、ミラクルソルだけで充分だ。佐賀県唐津市の水道を取水する川は雨が降ると濁るので、7年前から20立方mのミラクルソルを2時間滞留させると濁りが取れて透明になる。鉄、マンガン、クロロフィル、有機物、大腸菌なども80%除去できる。
―戸上電機製作所では環境がらみはたくさんあるのでは。
堤 全国に100以上の畜産向けプラント作ってきた。日本に一つしかないゼロエミッション型牧場(酪農家、島根県)の施設にもプラントを納入し順調に稼働している。排水や堆肥(たいひ)が出ない酪農。出るのはちょっとした灰とゴミだけ。将来はもっと普及させたい。堆肥を熱源として乾燥、自燃させて熱をハウスで使う。余剰熱で処理水を蒸散させる。液体としては外に出さないシステムだ。
食分野は大事にしたい。農家数は減っても経営母体は大きくなり、環境対策設備も大型化している。畜産の排せつ物を資源として再利用、リン回収などを行う。リン回収は装置だけでなく、リンの流通整備も必要。売れなければ意味がない。将来の環境事業部の柱となるように一生懸命開発中だ。食品残さを資源化して飼料にする「エコフィード」開発も県や大学の研究機関とも連携しながら行っている。
―エコフィードは食品残さを使うため、その都度カロリーが異なりませんか。
堤 農家で飼料調整する。スーパーマーケットからでる食品残さや焼酎かすを腐敗しないように乾燥させる。われわれは乾燥機の分野でかかわる。佐賀県は畜産が少ないが宮崎県、鹿児島県では需要がある。飼料が高くなり、食品残さも量が減少し、値段が高くなってきた。
―採算性はいかがですか。
堤 豚は一頭の価格が安い。ほとんどが飼料代だ。半年間豚を育てて1頭4万円で売っても採算が厳しい。採算ベース3万5000-3万6000円。そこを割ると利益がない。食品残さを飼料にする設備の問題はランニングコストだ。現在処理費はすべて末端の生産者の負担になっている。極端に言えば、1g1円のコストは消費者ではなく生産者の負担になる。これが最終価格に乗れば、処理で利益が出なくても生産者は問題がない。構造的に処理コストが高くなっているので、最終消費者が負担できる国になってほしい。
―自動車部品の製造現場にも変化がありますか。
森 生産は世界に分散し、変わってきている。大型機械でどーんとつくって、倉庫におくという無駄は省いていこうという動きだ。50万台のラインは半分に分けられないが、10万台ラインを五つなら後で分散できる。生産性を上げるため、とにかくコンパクト化、省スペース化が進む。工場を2階建てにしてプレス機を2階に置く、縦に設置しようという動きもある。
また部品ラインは工程間の在庫をなくすため、前後工程と連動した独自生産方式の「一個流し」を試みている。歩留まりや生産方式を変える。スペースの問題、電気の問題はメーカーにとって使命だ。
―行政からの支援は。
勝木 ファインセラミックスでは海外に販売している県内企業も多い。排ガス浄化フィルターやセラミック押し出し成形、電子材料用品、セラミックス基板などを製造する企業だ。県内生産額を合計すると、県内の陶磁器産業と逆転する。ファインセラミックスは名古屋地区がメジャーだが、佐賀県も小さいながらも県の技術を生かした、新産業分野に特化した企業を支援している。 佐賀大学理工学部と有用金属回収を目的とした新規吸着剤の開発研究を行っている。効率よく回収するには特殊なセラミックス基材が必要になる。1年ごとに世界的に政治・経済情勢が変わり、モノの価値や値段、技術もひっくり返ることがある。これからは県内企業の出番も大いにある。酸化チタンは今後色素増感型太陽電池に応用でき、すでに燃料電池関係にも県内のセラミックス関連企業が一部参入している。新エネルギー分野の産業はさらに拡大する可能性があり、行政として下支えしていく。
―センターは県内企業でないと利用できないのですか。
勝木 相談は県外からもいろいろある。研究成果としての知的財産権である特許は基本的に佐賀県内の企業を優先する。問題なければ他県にも普及させる方針だ。
- 戸上電機製作所環境事業部部長 堤俊樹氏
人づくり、モノづくり
―地元への提言を聞かせて下さい。
勝木 陶磁器産業は江戸時代に工程を分業したことで各技術が高度化され技術を守ってきた。素晴らしい伝統技術の技術継承と新陶磁器製品開発がうまくいくように、人づくり、モノづくりをやる必要がある。佐賀県はファインセラミックスでは、名古屋地区に比べると総合的にポテンシャルがまだ低い。今後は大学、県内企業と一緒にモノづくりを強力に進める必要がある。セラミックス分野は技術革新と時間の勝負。適宜パートナーを紹介しながらやらないと、モノづくりはうまくいかない。
堤 いつも感じているのは、今後の国内向け顧客に対しては、今まで通り新技術開発を中心にした人材育成プログラムでよい。人材を確保し、職人的な部分をおろそかにしない必要がある。精度の問題など、品質はこれまで通り厳しく管理しなければならない。
だが海外では低コストでなければ商売にならない。国内で作っても採算が合わない。海外で作る必要がある製品で大事になるのは、グローバルに活躍できる人材を育てること。技術はできてもコミュニケーション、文化、商売のあり方が違うと難しい。グローバルに通用する人間の育成に本腰入れてやらなければ海外での商売は難しい。人材育成はモノづくりの基本だが、海外では海外の人間を使えばできるというものでもない。技術的な部分での人材育成を念頭においてやらなければならない。難しい大きい課題だ。
原 建設業としてのモノづくりは、新しい発想を持たなければできない分野。当社のモノづくりは産業廃棄物、間伐材などの再利用だが、市場ニーズを経営者が見極めるべきだ。また経営者が夢を持ち、同じ夢を社員と共有するのが一番大事なところ。夢や希望を、挑戦する勇気に変えられるのは経営者。きちんとやることで社員がついてきてくれる。夢が決まればやることはおのずと決まる。
人材育成も大切で、地方にもいい人材が集まる時代。当社にも博士を持った社員が5人いる。多分野で蓄えてきたノウハウを用いて知恵出し合えば、新しい材料や工法を生み出すことは不可能ではない。
いつも言っているのは特許を出すにしても人の特許を調査するなということ。調査すると特許を出せないようになる。何年かかろうと最後まで実に結びつけていくことを社員にやってほしい。工法を考えるにしても自分で考える。理論が分からなければ、大学や研究機関などを利用するなどの手がある。分からないことはいろいろな人に聞けば、難しいことではない。
モノづくりをやっている建設業者は少ないが、ガラス廃材の2mm以下のものを再利用してリンを吸着する粉末ゼオライトを製造する。アスファルト舗装は沸騰するのに160度Cの温度が必要だが、粉末ゼオライトを使うと約110度で沸騰するためCO2を低減できる。
建設業が時代のニーズに合った、環境にいい製品を提案し、市場に出して受注増に結び付ける。建設業としてこれからもしっかりとやっていきたい。
森 1850年の佐賀県は科学技術日本一だった。当時佐賀藩が造ったカノン砲は外敵から守るためであったが、現代も中身は違うが同じ境遇だ。海外製品の攻勢に対抗していくためには工業会や商工会議所は社長同士の交流だけでなく、現場社員の交流や社員教育が必要だ。鹿島の工業会で若い人にモノづくりの喜びを分かち合ってもらうために、県にも働きかけて技能士を増やしていこうと取り組んでいる。今年から技能士教育を工業会と商工会議所連合会が行っている。約70人が3日間教育を受けて技能士試験を受ける。受講料は無料だ。こうした取り組みでモノづくりの底辺が広がってきた。
日本が生きる道は本物のモノづくり。何が本物か判断するには、現場の人間がうわべだけでなく本物とは何かを身につける必要がある。日本には世界に冠たるチームワークの良さがある。佐賀はアジアの玄関だとグローバルに考え、技術を出し合っていきたい。
社会を、地球を、未来を豊かに。 http://www.togami-elec.co.jp/
水と土と緑の環境を創出するミラクルソル http://www.nkg-net.co.jp/









