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第57回 名刺デザインにチャレンジ!

ものづくりデザイン講座

四月―。はじまりの季節。新しく出会う人たちと、なにげなくする名刺交換のやりとりにも、デザインが大いに関わっています。あなたの名刺はどのようにデザインしましたか?印刷所任せ?それとも自宅でプリント派?いつも気にとめなかった名刺のデザインも、是非一度この春から新しいものにしてみてはいかがでしょう。

●こだわり方も人それぞれ

たかが名刺だという人もいますが、されど名刺。あなどるなかれ。なんだかんだといって、日本の社会は名刺交換からはじまるのがビジネスの鉄則です。この名刺文化と印鑑文化はどんなにオープン社会になっても根付き続けています。

名刺のデザイン一つとっても、こだわり方は人それぞれに違います。例えば、字のフォントやロゴ、肩書きの名称や番地の書き方、キャッチフレーズ、紙質、箔押し、再生紙などのマーク、角落とし、裏面、色などへのこだわりです。

印刷所で作成する場合、費用を抑えるのであればそこが用意した雛形からフレームを選んで後は指定の紙に枚数を言ってつくります。ですが、デザインに期待はしないことです。「自分らしさを表現したい」と費用に糸目をつけないとあらば、印刷所に所属するデザイナーにどうこうして欲しいとデータづくり依頼をし、紙質を選び枚数を印刷するののが良いでしょう。

●人件費は気にしていない?!

印刷所で名刺を作成する場合はコストを抑える代わりにデザインにこだわらないか、もしくは多少コストをかけても知り合いにデザイナーが居ないので印刷所にオリジナルの名刺をデザインしてもらうか、です。

デザインにこだわり、かつコストを抑えたいのであれば、一般的にそのような人は名刺作成キットで自宅のコンピューターでプリントアウトして作成するとが多いようです。そうする人の多くは器用な人で、ロゴもペイントやパワーポイントやワードといったOfficeのアプリケーションを駆使して描いてしまうようです。

自分で作成すると、つまりプリントする紙代だけですむので、一見安く作成ができたと思いがちですが、一人でもんもんと作成して、気づけば一日かかってしまったと言っている人もいます。人件費のほうが高くつくこともあるので、気をつけないといけません。

特にこの4月から起業する人は特に、名刺づくりからはじめると思いますが、できるだけわりきり、事業計画づくりや顧客開拓などに時間がかかっているのであればその間を利用して名刺を自ら作成するのも良いですが、できればアウトソーシングするのも一つの手です。サラリーマンで無い限り、ほとんどの商売は時間の切り売りがビジネスの富を生みます。なので、あまり名刺づくりからはじまり、ウェブサイト、パンフレットなども自分で作成してしまうのではなく、それはデザイナーや印刷会社などアウトソーシングできるところへ任せることです。

もちろん、アウトソーシングすると費用がかかるのは当たり前ですが、自分でデザインするからといって費用がかかっていないわけでもありません。

もしデザイナーに頼むのであれば、まず知り合いのデザイナーまたはデザイナーを知っている人を探す、そのデザイナーにロゴや名刺全体やフォントなど何をデザインして欲しいか具体的に相談してみると良いでしょう。その時に、正直に「いくらの費用の中で」と費用の交渉も忘れずに伝えましょう。

●デザイン料って何が基準?

「デザイン料って何が基準?」なんて相談を受けることもありますが、いろいろなデザイン協会が定めたものはありますが、それはあくまでも参考程度で、ほとんどのデザイナーは自分の相場というものを知っています。なので、まずは仕事を相談する前に「何だったらいくらぐらいでデザインのお仕事を引き受けていますか?」とデザイナーに聞いても良いでしょう。値段を聞くってなんだか怖いという人もいますが、それはべらぼうに高い金額を想定してしまっているからかもしれませんが、現実的にそのようなべらぼうな金額を請求しているデザイナーさんはまれな存在、反対にとても高名な人ぐらいなので気にすることなく聞いてみて下さい。デザイナーもまた良く聞かれなれていることが多いからです。

他の業種と同様にデザイナーに限らず仕事をアウトソーシングしなれると、大体の相場観というものもみなさんの中に芽生えると思います。いろいろ値段のことについてWEBを調べればヒットするかもしれませんが、それはあくまでも一ケースのこと。自分のケースを持っておくことが何よりも大切です。

あとがきByノトサチ

今回も最後までお読みいただきましてありがとうございます。今回は名刺の話からデザイン料の話をさせていただきました。名刺のデザインについて悩まれている方の事情を聞くと、単純に「費用」の問題のように感じます。そしてびっくりするのが、今まで会った人のなかで自分の名刺を自慢げに話せる人がすくないこと!誰かしらなにかその今もっている名刺に不満を持っているように話していて感じます。その解決策として、費用をかけずに自分でデザインしようとしますが、良い解決とはならず、結局デザイナーにデザインしてもらおうとするけども費用がかかるということで二の足を踏む人も大勢いるようです。もちはもち屋にという言葉のとおり、デザイナーと一度仕事をしてみるのもよい経験です。具体的な商品のデザインになると、確かにそれにかかる時間ににあった費用がかかりますが、名刺の小さなデザインからそのデザイナーとのやりとりについて身をもって感じて勉強するのも大変意義があります。是非やってみてくださいね!

能 登  左 知(のと さち)
株式会社サチコーポレーション 代表取締役
和歌山市生まれ。Kansas City Art Institute工業デザイン科BFA学士修了。現代経営論プログラム終了。帰国後、国・県・地方自治団体のデザイン経営専門家として創業における事業の見せ方についてアドバイスする。またその約1,500件の事例を全国各地でセミナー・講演活動している。
また、現在は工業デザイナーとして水素燃料電池からファッションアクセサリーまで幅広くデザインする日々を送っている。
www.sachicorp.com (サチコーポレーション)